写真家 長谷川恭子さんに教わるプロのコツ【Ⅲ】                 街へ出よう! 春の撮影会  2015.5.30開催


 

写真家の長谷川恭子さんにプロの技、ちょっとしたコツを教えていただく、3部構成での写真教室。 最終回(第3回)は「街へ出よう! 春の撮影会 」と題して、実際に撮影に出かけました。

 

撮影会(新宿御苑にて)

 前日の雨で心配したお天気も、朝から爽やかに晴れ上がって青空がまぶしい絶好の撮影日和になりました。


集合時間の13時半には、ぐんぐん気温もあがり、「春の撮影会」と呼ぶより、「初夏」、あるいは「夏の撮影会」といったほうがふさわしく、 撮影場所の新宿御苑の新宿門に入場する前に、各自飲み物を確保して、いざ入場。

 

長谷川さんから「ひとりひとり撮影にあたっての ”テーマ” を決めて、それを意識して撮影しましょう」とのアドバイスを受け、 思い思いにシャッターを押しながら、広い御苑の中をゆっくりと移動しました。

 

広々とした緑の中を心地良い風が吹き抜けて、開放感いっぱいの中、緑の向こうに見える高層ビルや、のびやかに枝を広げる巨木を下から見上げたり、題材には事欠きません。

 

 

ところどころで長谷川さんが一人一人に声をかけながら撮影のコツを伝授してくださいました。

 

温室では、不思議な形の植物たちに、皆さん撮影に夢中になって、なかなか歩みが進みません。


 温室を出た頃には、1時間半の撮影予定のうち1時間がすでに経過し、あわてて移動した薔薇の花壇では
「薔薇やチューリップは花を下から撮ると、面白い写真が撮れますよ」とのアドバイス。

 

そう言えば、空の青さを背景に下から写した花の写真をどこかで見たような気もします。
なるほど、素人ではなかなか気が付かないものですね。

 

その後、紫陽花を撮影しながら木立の中を抜け、千駄ヶ谷門で御苑を後にし、原宿へ移動しました。

 

講評会

 

原宿では、いよいよお待ちかねの講評会です。
全員の前でひとりひとりの「作品」について、長谷川さんから講評がありました。

 

「ああ、惜しい。この空間をなくして撮れば、もっと良くなる」
「これはだめ、人物を撮るときは首を切っちゃうのはNGですね」(注:背景の丘陵のラインが首の後ろを通っていたので)
「これは、いいですねー、ここの構図が素晴らしいです」

 

 

各自が何十枚も撮った写真をモニターに映しだしながら、ひとつひとつ講評してくださいました。


これが想像していた以上に楽しかったです。
一人一人、本当に個性が出るものですね。

 

 

 

「貴女は構図が素晴らしい。無意識に構図を作ることができていますね。構図を意識して次のステップは色ですね」


 「貴女は光を活かしている。今、流行の光を駆使した写真が撮れてる。ここにサインをいれたりすると素敵なポストカードになりますよ」


「貴女は素材を活かすのがうまいですね。できるだけ被写体に寄ってアップで素材を活かす、マクロレンズを使うといいかもしれないですね」


 「貴女は面白い形や色を見つけて撮っている。観察力を活かしてひとつの被写体をどう切り取れば面白くなるかを意識していくと、組み写真も得意になるかもしれない」

 

と一人一人にアドバイス 。

 

さらにNiconやCanonなど、カメラメーカーによって色味が若干異なることも教えていただきました。

 

他の人の講評を聞くのも、とても参考になり、自分へのアドバイスも次への励みにつながります。


撮影が好きになり、いつの間にか写真の世界に引き込まれている自分を感じました。

 

小型のデジタルカメラで参加した方からは、一眼レフを購入するなら、どの機種がいいかとの質問も。
彼女も写真の世界に魅了されたひとりかもしれません。

 

最後に「自分の得意な撮り方を意識してそれを活かすことが上達のこつです。 技術なんていくらでも学べるから」と全員にアドバイス。

 

次回は秋の紅葉の時期にまたやりましょう。 撮った写真の加工技術の講習会もぜひ! 
と、参加した皆さんもとても楽しんでくださったようでした。

 

長谷川さんと相談して、また企画します!


■ プレゼンター:
・ 写真家 長谷川 恭子

 

■ 開催場所:新宿御苑(撮影会)、セブンストリーム(講評会)